繍帯で頭をグルグル巻きにされて青い顔をしている娘の姿を見たとき、私は初めて神に祈りました。
一晩中、「神様、私を捧げます。すべてを捧げます。だからこの子を助けてください」と必死で祈りました。
そして、今日までの自分自身の生き方が間違っていなかったかを強く強く反省させられました。
夫とはいつも喧嘩ばかりで、事故の朝も夫と言い争いをしたこと。
親にさんざん反抗してきたこと。
この世で目の下のくま 治療だけでなくお金がすべてという人生観をもっていたこと。
私は、それまでお金が絶対に大事だと思って生きてきましたし、お金さえあればなんでも手に入るものだと思っていました。
ところが、億というお金を積んでもこの娘の命を買うことはできません。
お金よりももっと尊いものがあったのだと気づかされたのです。
病院のカーテンが明るくなりはじめ、娘の息づかいが正常にあることを確認したとき、ただ生きているだけでありがたいと心の底から感謝しました。